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新春を迎えてお祝いのご挨拶を申し上げます

 おめでたくないことが多かった昨年ですが、そのなかで何といってもぶっちぎりでおめでたい話は裁判員制度がいよいよ破綻し、廃止に向けて一段と事態が進んだことでした。今年こそ息の根を止めてやろうじゃねえか(すみません、止めてやりたいものだ)と、インコは元旦早々決意を新たにしているところです。

裁判員裁判が始まって5回目のお正月。毎年、最高裁から裁判実施状況の報告書が発表されます。特に一昨年12月には、09年5 月から12 年5 月までの実施3年分の「裁判員裁判実施状況の検証報告書」が発表されました。今年もデータが発表されるでしょう。ワクワクします。だって、あれやこれやの延命装置でなんとか命をつないでいるこの制度がついに脳死状態に陥ったということを、最高裁自身が報告せにゃならんのだから(初春からこんな話になってしまったこと、重ねてお詫びします。)。

検証報告書を見ると、裁判員候補者の出頭率が年々確実に3ポイントくらいずつ下がっていることがわかる。出頭率というのは、「裁判員候補者名簿に記載された者の数」に対する「選任手続期日に出席した候補者の数」の比率のことです。実施年にすでに38.1%という低さだったのが3年後の12年には30.4%と8ポイント近くも落ち込み、昨年は20%台に凋落していることは絶対確実。長期審理事件では10%を割り込む例も出ています。

しかもこの出席者たちがみんな裁判員をやると言っているのではないのですよ。10万円以下の過料という脅しもあり、心ならずも(つまり、不承不承とか、おびえてとか、怒り心頭でとか)出頭はしたけれども、私はやりたくないとその場で裁判長に直談判する候補者たちがとても多いのです。早い話、やってもよいという候補者はもう暁天の星という少なさに近づいていることになります

PN2008112501000889_-_-_CI0003うすりゃいいのさ思案顔のタケザキ君。えっ、誰のことだって? 知らないんですか、あの好男子の竹崎博允最高裁長官を。まぁ、ご面相のことは置いときましょう。私の里インコのお山の国語辞典で「破綻に瀕している」ということを、この人が使っている最高裁国語辞典では「順調に推移している」と表現します(イン最辞典「破綻」の項参照。)。用語例をご紹介しますと「順調に推移して順調に死滅した」なんて言いますね。そう、ミッドウェイ海戦よりもっと悪いわな。竹崎A

昨年は、元裁判員が国を相手取り責任追及の訴訟を起こしました。こういう事件が出てくるということは制度が終末期にあることをよく示しています。そしてタケザキ君があわてて出した結論は「自業自得」論。「辞退できるのに辞退しなかったのはお前が悪い」っていう訳です。そりゃウソだろうって? いえいえウソではありませぬ。ストレス国賠訴訟の報告を見て下さい。国はそうとしか言いようのない言い逃れをしていると、原告代理人が国を鋭く追及しています。

ま、これで制度の息の根は完全に止まりますね。だって、これほど国民を愚弄する話はないもん。10万円のペナルティーで出頭の脅しをかけたかと思うと、無理して出て行って病気になったら出てこなくてもよかったのにと言う。これじゃ、皆さん出頭しないでいいですよって触れ回ってるようなもんでしょうが。

裁判官は、裁判から1か月も経ったころに、元裁判員に電話をかけて「あんたもしかして病気になってないの」なんて尋ねることも方針に取り入れたそうです。そんな電話がかかってくるだけで憂うつになるっていうことがタケザキ君にはわからない。上からしかものを見ない人たちには、そういう対処法しか思いつかないんだね。

というわけで、この制度はもはや順調に消えていくしかなくなりました。悪法・悪制度の歴史的な終焉のときが間もなく来ます。みんなでこの醜悪な制度のぶっ倒れ際をよくよく見せてもらおうじゃねえか(いや、拝見させていただきましょう。) 。

では、どちらもどっちも今年もよろしくおたの申します。

                         おとそでほろ酔い加減の                                                  裁判員制度はいらないインコ 拝   

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投稿:2014年1月1日