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大分地検:殺人罪の被告が勾留中の刑務所で病死

-インコの深読み分析-

『毎日新聞』8月16日記事

  大分地検は16日、大分県別府市のアパートで昨年2月に大家の女性(当時81歳)を刺殺したとして殺人罪で起訴された被告(64)が、勾留中の大分刑務所内で死亡したと発表した。検査の結果、心筋梗塞(こうそく)の症状がみられたという。

 地検によると、13日夜、被告が単独室内で倒れているのを刑務官が発見し病院に搬送したが、死亡した。それまでに体調不良の訴えはなかったという。発表が3日遅れた理由について田中宏明次席検事は「病死と明らかで、直ちに発表する必要はなかった」とした。

 被告の裁判員裁判は大分地裁で9月26日に初公判の予定だったが、地裁は16日、期日を取り消し、裁判員の呼び出し取り消しの手続きを始めた。

足跡引用終わり

疑問いっぱい、正解ひとつ。016604

疑問1

 判決も出ていない被告人を刑務所に収容したって? それってどういうこと? 書くなら大分刑務所拘置区だとか、誤解されない書き方をしたらどうだ。

疑問2

 「『病死と明らか』なら直ちに発表しない」とはどういう理屈なのか? 「『病死と明らか』なら直ちに発表する」ではないのか? それとも、病死と明らかでない事件はやたらに多く、そういう場合には疑惑を受けないように直ちに発表するが、数少ない病死明確事件は安心して(慢心して)ちんたら対応するということかな。ぶっちゃけて言えば、「病死に見せるため3日間かけて隠蔽工作してたんじゃないか」って思っちゃったけど。 

疑問3

 「検査の結果、心筋梗塞の病状が見られた」と。 亡くなっている人を相手に何の検査をしたのかちゃんと調べてはっきり書け。

疑問4

 「それまで体調不良の訴えがなかった」ということと「病死と明らか」とはどういう関係になるのか? 心筋梗塞は予兆がいろいろあるということは常識。それが何もなかったのなら、「病死は明らか」ではないと疑って良いはずだ、いや、疑わなければならないはずだ。どうにも話が全体にアヤシイ。名古屋刑務所、徳島刑務所、宮崎刑務所と次々明るみに出た受刑者に対する虐待や、高齢者施設で虐待されていた入所者の死亡診断は「急性心筋梗塞」だったというニュース見たなあとか、いろいろ思い出しちゃったよ。

疑問5

 被告人が死亡したら控訴棄却で終わるのは刑事裁判の基本(でしょ)。裁判は裁判官だけでやることになる。裁判員候補者には出頭が不要になったということを一刻も早く丁寧に伝えるのは当然過ぎるほど当然の裁判所の義務になる。検察庁はなぜこれを遅らせたのか?

正解はただ一つ

 検察にとっては被告人の健康状態はおろか、彼が死んだことも大した問題ではなく、裁判員候補者たちへの連絡の遅れも大した問題ではないということ。

 検察官にとって、被告人や裁判員などのことはつまりどうでもいいっていうこと。 

 高崎山のお猿さんの方がずっと賢い話です。

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投稿:2013年8月23日