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松山警告 いやならやるな、やるなら文句を言うな!

 松山地裁で8月30日から公判が始まる傷害致死事件。裁判員の選任手続きで、裁判長が遺体の写真が証拠提出される予定だと裁判員候補者に説明。2人の候補者が不安を訴えて辞退させてほしいと言い、それが認められたよ。ボードうさぎ

  対象の事件は、昨年8月29日、愛媛県今治市の塗装工が同僚男性に暴行を加えて死亡させたというケース。27日の選任手続きには、調査票を送った90人のうち出頭したのはたった3割の28人。「公判で被害者の遺体写真を取り調べる必要があるので、不安がある人は個々にうかがう」と説明。その少ない人数の中から辞退希望者が11人も出て、うち2人が「身体・精神・経済上の不利益」を理由に挙げたというのが裁判所の記者たちへの解説だったようだね。

 さて問題です。「では残る9人の辞退理由は何だったのでしょうか」。「身体にも精神にも経済上も不利益はないけれど、やりたくない」理由というのはいったいなに? 「身体・精神・経済上の不利益」を理由に挙げなかった候補者も、実際には遺体を見させられるのはたまらないという人たちだったのではないかな。それとも、制度絶対反対という硬骨正義漢だったのかも。疑問うさぎ

 どちらにしても、こういう発表があったら「それってどういうこと?」って疑問を感じるのが当たり前の記者じゃないのかな。「9人は『仕事上の著しい損害』を理由にした」という報道もあったが、さてどうなのか。本当に仕事がひどく忙しいのなら、事前にそのことを裁判所に言って当日欠席すればよいだけの話。実際多くの候補者がその「手」を使っている。メディアの人間なら、「『仕事上の著しい損害』などと言われても本当の理由とは思えないが」くらいは食らいつくべきだったと思うね。どのメディアの報道を見てもそのあたりの説明記事がない。当たり前の記者からたれ流しの記者という流れがここにも見える感じがする。インコ思うに、これじゃあ記者じゃなくて、裁判所の広報担当だよね。

 結局、呼び出し対象者90人のうち残ったのは17人。全体の19%にも満たない極少のみなさんでした。そこから6人の裁判員と2人の補充裁判員が選ばれたというのですから、「当選率」ほぼ5割。呼び出された時に、当日以前か最悪当日に何らかの抵抗行動を実行しないと、2人に1人は裁判所に「当選おめでとう」と言われてしまう計算です。

 裁判員の精神的負担をめぐっては、今年3月に福島地裁の郡山支部で強盗殺人事件の審理に加わり、現場の写真などを見せられた女性裁判員が急性ストレス障害と診断され、女性が国家賠償を求めて提訴したことはご存じのとおり。

 東京地裁の刑事裁判官たちが、遺体などの写真を証拠として提示する時には、裁判員の選任手続きの段階で候補者に説明することなどを申し合わせました。7月、最高裁が全国の地裁にその内容を参考にして裁判員の精神的負担に配慮し、選任手続きの段階で場合により証拠の内容を「事前説明」せよと指示していました。

 「やりたくないというものにはやらせるな、強いてやらせて国賠訴訟など起こされたらたいへんだ」。最高裁の指示は、国賠提訴を受けて制度の危機を痛感した最高裁の、恥も外聞も忘れた「最後の切り札」。  

 イン衝撃うさぎコは2つの面から見る必要があると見ます。1つは、「これでもう裁判所に行かなくてよいことになった」ということ。とうとう完全に裁判員制度とはホントにさよならの時代に入ってしまった。行かなくても処罰されない。処罰規定の自爆。もう一つは、いやならやらなくてもよいと助言したのに引き受けた以上、文句を言うなと言われること。「やっぱりストレス障害になったので責任をとってほしい」などと言ったら、「あれだけ言ったのに引き受けておいて今さら何を言うか」と反論の武器に使われる。あな恐ろしや。

 「いやならやるな、やるなら文句を言うな」。裁判員候補者として呼び出されたら、何がなんでも出頭しないと裁判所に通告し、裁判所には絶対に出かけていかないに限るね。結論はこれ以外にない。相手にしてはいけないし相手にしなくて良いというのは、つまり制度幕引きの秋。ひらめきうさぎ

  時は今 みなが拒否して 廃止だよ

投稿:2013年8月30日