~裁判員制度はいらないインコは裁判員制度の廃止を求めます~
法務省の有識者検討会(座長・井上正仁早稲田大大学院教授)は、6月21日、裁判員制度に関する検討会第18回会議を開催。その内容をマスコミ発表した。
同発表によると、裁判員の精神的ケアの充実が取りまとめられたほか、前回の会議(3月15日)の見直し案を了承したという。
裁判員の精神的ケアの充実とは
・ 裁判所のメンタルヘルスサポート窓口の充実
・ 裁判終了後一定期間のアフターケアの実施
・ 「凄惨(せいさん)なカラー写真に代わる白黒写真やコンピューターグラフィックス(CG)の利用
・ 裁判官による積極的な声掛け
・ 同じ事件を担当した裁判官と裁判員が集まる機会の設定
などらしい。
そもそもだけど、どうしてメンタルエルスケアが必要な制度に国民を巻き込むのか。裁判官、検察官、弁護士は凄惨な写真でもなんでも見て裁くという覚悟を持っている(はず)。市民にはそんな覚悟はないし、必要もなかった。それがいきなりくじ引きで選ばれたのだから同様の覚悟を持てということ自体がおかしいでしょう。
カラー写真より白黒写真、さらにCGの活用?
検察がそんなに信用できるのか。冤罪を争っている事件で、白黒写真で出されていた証拠品をカラー写真で見直したら色が違っていた(現場になかった品)ということもあったし。CGなどどう加工されるかわかったもんじゃない。まったく何を言っているのか。これ以上、検察・警察によるでっち上げ、都合良い加工の証拠による冤罪を市民にお墨付きを与えろというのか!
しかも 二度とやりたくない経験をした裁判員経験者が同じ事件を担当した裁判官と裁判員が集まりに参加したいかなぁ。インコなら二度と顔を合わせたくないね。こんな小手先対応しか考えられない有識者会議って何と思うね。
前回の会議(3月15日)の見直し案を了承したともいう。法務省のH.P.に掲載された見直し案を見てみるが、その前にマスコミが端的にまとめたものによると
(1) 裁判員の在任期間が1年以上になるような超長期化裁判を対象から外した。
(2) 規模災害の被災地では、裁判員候補者を呼び出さない措置を取れる
(3) 裁判員選任手続きで性犯罪被害者の氏名を匿名化できる
ですと。
この見直し案、そこはプロの法律家に後日、突っ込んでいただく(全面お任せ)するとして、インコが笑ったとこね。
……裁判員制度は施行以来大変うまく運用されているとの意見が多く示される一方で,制度の基本的骨格自体に変更を加えるべきとの意見はなく,裁判員制度の運用状況はおおむね順調であるとの評価が共通認識……
「順調」ではなく、「おおむね順調」と言わざるを得ないのは苦しいですね。しかもこの歪んだ認識からスタートするから後は歪みっぱなしA^◇^;)
……さいたま地裁で行われた職務従事期間100日の裁判員裁判では,選定された候補者は330名,辞退が認められた候補者は255名(約77%),鳥取地裁で行われた職務従事期間75日の裁判員裁判では,選定された候補者は700名,辞退が認められた候補者は609名(約87%),大阪地裁で行われた職務従事期間60日の裁判員裁判では,選定された候補者は160名,辞退が認められた候補者は102名(約63%),さいたま地裁で行われた職務従事期間56日の裁判員裁判では,選定された候補者は170名,辞退が認められた候補者は132名(約78%)……
だからここまで辞退があっても(この辞退も最小に見える数字だけど)、「数年に一度あるかどうかというレベルで,裁判員がどのようにがんばっても裁判に関与し続けることが無理な事案があり得るのではないか」で1年以上裁判がかかるものについて対象外にすると。100日くらいなら「前科」があるから大丈夫なんだって。
そして笑うのが次の文章
……裁判官が議論を誘導してしまわないよう留意しながら,裁判体の構成員の1人として,意見を述べるように努めている。同時に,裁判員が意見を言う前に裁判官が積極的に自説を述べるようなことはせず,こういう面はどうでしょうか,といった問題提起の形で発言をするなどの工夫……
わかりやすく翻訳すると
裁判官が議論を誘導しているというように裁判員に思われることなく、裁判体の構成員の1人として、意見を述べるよう務めている。構成員の1人としての発言でもプロの発言は重たい。そうでなければプロである意味がない。プロの意見に萎縮させずに裁判員に意見を述べさせることは大切だが、ちゃっちゃと裁判を終わらせるためにも裁判長が「こういう面はどうでしょう」と言えば、素人は従うよってね。
……人には,のぞき見的な高揚感があるため,注目されている事件に関わったことを他人に話したいという心理が働くことがあると思う。そのため,他人から評議の秘密等について尋ねられたときでも,守秘義務があるから話せない旨対応することができることは,裁判員にとって楽な側面もあるのではないか……
下々の者は、「スキャンダラスな事件にワクワク」するから、特に注目された事件については話したくてウズウズするんだと。そりゃ当然でしょ。滅多にできない貴重な経験で、これまでの自分とは違う自分になる(裁判員啓蒙ポスター)のだから、生まれ変わった自分の話を聞いて欲しいよね。
でも、話したい言いたいを罰則付きで禁止しておいて、法律で禁止されているから話ができないということにしておけば精神的負担はないって、本気で思っている?
いや、この人たちは禁止されたら唯々諾々と従うのでという精神構造でそうかもしれないけど、普通の市民感覚ではそう単純に納得できますか。
検討会のおかしな報告書(案)はこちらから
投稿:2013年6月22日