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NHK「週刊ニュース深読み」は何を読んだのか

1-e1397901276348キミは7月9日のNHK「週刊ニュース深読み」を見たか。

hiyoko2-1なんかあったんですか。

1-e1397901276348さては朝寝坊していたな。

hiyokosyoumen1ボクはテレビそのものを見ないんです。大事な番組を見逃すのは飲み過ぎて寝込んだ時かも知れませんが、先輩の場合は。

001177まぁまぁあまり突っ込まないで。「深読みコーナー」が今回裁判員制度を取り上げたっていうことでしょ。私も見ましたよ。

1-e1397901276348そういう報道を見落とさないように私はいつも鋭敏な感覚と大きな目で情勢を鳥瞰しているのだ。

001178まね0(またまた)「裁判員に選ばれた!! あなたならどうする?」っていうタイトルでした。

hiyoko2-1むひょっ、こりゃたいへんです。

001177「一般の国民から選ばれた人たち『裁判員』が重大事件を裁く『裁判員制度』。先月、この裁判員を脅した元暴力団員が逮捕される、という事件が起きました。実はこの制度、導入から8年目を迎え、様々な課題が見えてきています。死刑判決にも関わる可能性への心の負担、秘密を漏らしてはならないという守秘義務の壁、そして今回の脅し。こうした課題を超えて私たち国民が人を裁く意味とは? とことん深読みします」。こんなリードで番組が始まりました。

hiyoko2-1元暴力団員逮捕って例の工藤会の声かけ事件のことですよね。「脅し」があったってことになったんですか。

1-e1397901276348それもおかしいが、そもそも番組の作りが異様なのだ。登場したのは、「深読みコーナー」で進行係を務めimg_about_cast_01るいつもの女性アナウンサー小野文惠さんと、フリップなど資料説明をするいつものスタッフ。それにタレントのユージさんと山口もえさん。ここまでは恒例の構成と言ってよいが、説明要員として登場したのが、裁判員制度推進役の四宮啓という法科大学院教授と制度推進運動の仕切役を務める田口真義という人物、そしてNHKの司法問題解説委員の3人だ。

001177裁判員制度は国策です。NHKも制度推進の一翼をしっかり担っています。やっぱり推進派を呼ぶことになるんでしょうか。

1-e1397901276348て待て。それなら「深読み」なんて言ってはいけない。政見放送の前振り風にいえば、「これは政府・最高裁が書いた原稿に基づいて当局の意向をそのままお伝えするものです」と言うべきところだ。

001181中立を装いながら特定の主張を垂れ流すのは許されないっていう話ですね。これが籾井流なのかも知れませんが。

001177話は制度の説明から始まりました。タレントのお2人は、83%以上の国民が裁判員をやりたくないと言っているという説明にやっぱりという感じ。しかし裁判員は国民の義務とされていると説明すると渋い顔で驚きました。

1-e1397901276348法廷では一段高いところに裁判官と並んで坐り、検察官・弁護人・被告人を見下ろす形になると聞いて、これにも驚いていたな。上から目線で見下ろす景色に感動する手合いもいる。高い壇に驚くのは健全だ。

001177裁判員裁判は重大な事件に限って行われるという話のあたりから、タレントさんたちの空気はどうして私たちはこういうことをやらなくちゃいけないのかという疑問に移っていきました。image

1-e1397901276348もえさんは「裁判を知るのだったら傍聴すればいいのでは」と発言し、小野アナは「国民が主権者、ご主人様だから大事な裁判には国民が登場するのは当たり前」という四宮推進役の話に、「裁判は大事な仕事だからこそ国民は裁判官にお願いしてきたのではなかったのですか」と問いかけた。

hiyoko2-1ボクも「主権者だから国民が司法にも登場するのが当たり前」というのは説得力がないと考えます。それを言うのだったら、この国は長年にわたり国民を司法に登場させなかったけれども誰もそのことに異議や疑問を言わなかったのはどうしてかということをちゃんと議論しなければいけないと思うのです。

1-e1397901276348いいこと言うじゃないか。

hiyokosyoumen1これまでひと言も言ってこなかったのに急にそういう理屈を繰り出したところがあやしいって思うんですよ。

001181裁判員のアンケート結果では95%もの人がやってよかったと言っていると紹介されましたが。

1-e1397901276348国民の83%以上がやりたくないと言っていると紹介する一方、裁判員経験者の95%がやってよかったと言っているという。この2つの比率の関係を合理的に解説するのが解説委員の仕事だと思ったが、彼は何一つ語らなかった。

001177小野アナは、「やってもよいと思って裁判所に来た少数の人のアンケート結果だから『よかった』が多くて当たり前、『当社の化粧品の顧客満足度90何%』なんていう広告を思い出す」なんておっしゃってました。新装「ガッテン!」でも健闘している主婦大人気の小野アナ。さすがです。

1-e1397901276348守秘義務の説明にはタレントの皆さんは「えっそんな義務あるんですか」と驚いていたな。お2人とも自分は人にしゃべるのを抑えられないから裁判員はとてもダメと、拒絶の態度は明快だった。

001177裁判員をやった人たちの中には、人の話を感情的に聞くのをやめようと考えを変えたとか、若い人を集めて対話の学習を始めたとか、裁判員を経験したことで考え方や生き方が変わったという人がいるという話が出ました。

1-e1397901276348推進グループ30人ほどの中の1人の話ということだった。でも、そういう市民が増えることが制度の目的なのかとか、そういう市民が増えることはいいことかどうかというあたりに議論が進むのかと思ったが、話はそれっきりだった。

hiyoko2-1物事を感情で捉えるのは国家の目から見ると間違っていて、国民が対話学習を始めることは国家の目から見ると推奨されることなんですかね。膨大な国費と手数をかける目的がそれなんでしょうか。

001177いろいろ言っても7年かかって1億人のうちの7万人しか参加していない、みんなが参加するまでに何年かかるのかとユージさんが切り込みましたね。おもしろい角度です。160709

001177それにしても7万人が経験し、95%がよい経験をしたと言っているのに、集まった推進派市民がたった30人というのは衝撃です。30人は7万人の0.04%。顕微鏡で探さなければ発見できない存在に目を付け、その仕切役を「好事家」ではなく「専門家」として紹介するNHKの感覚もどうかしています。

1-e1397901276348政府が推進しているのなら極少でもスポットライトを当てるし、政府の方針に合わない以上83%の高率でも無視する。それはもともとのNHKの姿勢なのだが、籾井体制になってますますひどくなっているのではないか。

001177この番組をぼおっと見ていると「専門家」というのはみんな制度推進論者のように感じちゃいますね。

1-e1397901276348そう感じさせようとしている。実際には制度に反対したり批判している法律専門家はとても多い。推進派は数も少ないからマスコミに出てくる顔ぶれはいつも同じだ。

001177登場の「専門家」2人は、このブログで叩かれまくりの人たちです。

1-e1397901276348解説委員は「始まる前は批判がかなりあったが、始まったら制度を支持する裁判官が多くなった」なんて言っていたが、支持する裁判官が多くなったと言える確かな根拠を何も示さなかった。

001177それでも解説委員は、裁判員制度は国民が求めてできたものではないということは認めていましたね。その事実を認めない訳にはいかなかったんでしょう。タレントたちはいかにも納得という風情でした。

1-e1397901276348小野アナは、「裁判員が坐る席を検察官や弁護人の席の後ろにしては」と言うネット意見を引いて、「それは裁判員制度に対する国民の一般的な感覚を示しているのではないか、四宮さんはどう思うか」と尋ねた。

001177おもしろい質問でした。四宮推進役は「オレがオレがという人たちよりも控えめな人の裁判の方がよい。そういう意見は健全だ」というような返しをしました。

001177小野アナは「四宮さんの答えは私の感じとずれている、多くの国民は制度から身を離したい避けたいと思っている。その意識がこのネット意見にも反映しているのではなかろうかと思って聞いたのだ」と食い下がった。

1-e1397901276348出頭者がどんどん減っていることを表したグラフのフリップが示されたが、それも80%台から60%台へという、例のマスコミ常用データで、40%台から22%へという迫真データのグラフではなかった。これも騙しの手口の一つだ(このことについては「そしてみんなそろって消えてゆくを参照)。

1-e1397901276348小野アナは、出頭者の減少は重要な問題ではないかと提起した。だが四宮推進役は、アメリカでも1人ひとりの市民に仕事や家庭などがあり、陪審員が出頭したがらない気持ちは同じだ、気にすることではないと答えたな。

hiyoko2-1嫌がる人が多いのは驚くに値しないのなら、工藤会声かけ事件で最高裁が大騒ぎするのも、わざわざこの時期にNHKがこんな「特別番組」を作るのも無駄なことになりませんか。ボクには理解できません。

1-e13979012763482つのことが言える。この言い方には推進派の衝撃の大きさがかえってにじみ出ているというのが1つ。「言葉裏腹、山が燃える」だ。もう1つは、「みんな嫌がっている」ことがテーマになるのは誰の目にも明らかだったのに、推進派はこんな回答しかしなかったということだ。制度が始まる時に言っていたことを8年経っても繰り返しているのだ。

001177工藤会記念特別番組」にしては、声かけ対策やお礼参り不安のことについてはあまり議論しませんでしたね。

1-e1397901276348何としても安全対策を万全にしなければならないというような毒にも薬にもならない解説委員の説明でお茶を濁した感じだった。

001181「顔を見られ、覚えられるのはタレントの皆さんだったら経験されていることでしょう」という四宮推進役の問いかけは見当外れもいいところでした。

001177ユージさんは「私たちは人に恨まれるようなことはしませんから、顔を覚えられて困ることはありません」と答えましたね。

1-e1397901276348推進役は「いや、誰も裁判員を恨んだりしません」というようなことを言った。ずれまくりというか、何もわかっていないというか…。

001177そう言えば、推進役は「正義が貫かれる社会を皆さんは望むか望まないか」なんて聞き、お2人が「望みます」と答えたら、「そのために皆さん自身が行動するのがこの制度なのです」なんて言っていました。

1-e1397901276348これで国民の司法参加の必要性を説明したことになると考えているらしい。とことん上から目線の脳天気な連中だ。

001177小野アナは、裁判員裁判をやる必要がどうにもわからないと執拗に攻めました。彼女は番組終盤でも同じ疑問を繰り返しました。お2人のタレントも、専門家の説明についていけないという態度をとり続けましたね。

1-e1397901276348仕切役は一貫して影が薄かったな。裁判員になれと勧めるのかと聞かれて、「そんなこともない、制度に関する情報をもっと持つことが大事だ」なんてぼそぼそ言っていたしな。

001181「やってよかったと思っている」と言ったかと思うと、「時間が経ってからこれでよかったのかと思い起こすこともある」なんて言ったりもしていましたね。こんなはっきりしない人をまとめ役にして30人はいったい何をやってるのかと思ってしまいました。

1-e1397901276348推進役・仕切役・解説委員の3人がそろっても、素人市民2人とアナウンサー1人を説得できなかった。法律制定から12年、施行から7年、莫大な税金を宣伝広告にぶち込んでも、「何のためにこの制度をやるのか」という基本の基本の疑問を突きつけられ、専門家たちは依然として市民に納得のゆく説明ができない。

001177専門家の説明にユージさんが下を向いてにやっと笑ったところで番組が終わりました。それは「あんたたちの話は俺にはわかんなかったよ」という答えのようでした。

1-e1397901276348それにしても推進役や仕切役の力不足や元気のなさが際立ったな。ここには懇切丁寧な説明の姿勢も制度に向き合う熱情もない。あるのは消耗感と冷めた空気。これでは市民が裁判員裁判に近づく訳がない。この人たちもこの制度をもう投げているというか、見捨てているという感じさえしたよ。

hiyokowarai1「あなたならどうする?」と銘打った番組だったけれど、言葉では示さなかったものの、そのココロは「私は裁判員をやらない」というものだったってことすか。

001177どこが深読みかしらっていう思いで見ていましたが、そういう結論を予定していたのだとすれば、これは結構ホントにとことん深読みだったのかも知れませんね。

1-e1397901276348いやいや天下のNHKだ、そんな手の込んだ演出をする理由も目的もない。制度の現実と市民の健全な感覚を前にすると、どう作ったところでこういう結論になってしまうというだけのことさ。やっぱり裁判員制度は終わりなのだ。

 

 

投稿:2016年7月11日

裁判員が顔を見られないようにするなどできるのだろうか

いびつな刑事裁判

弁護士 猪野亨

下記は「弁護士 猪野亨のブログ」7月7日の記事です。
猪野弁護士のご了解の下、転載しております。

    工藤会による裁判員に対する声掛け事件ですが、大きな波紋を拡げています。
裁判員や補充裁判員の辞任が相次ぎ、判決は延期、そうこうしているうちに地検は裁判員裁判から除外するよう請求をしました。
裁判員裁判の途中で除外請求するのは初めてのことですが、裁判の途中で除外請求など想定外のことです。
裁判所が除外の決定をせず裁判員裁判を続行するのであれば、新たに裁判員を選任し、①審理を最初からやり直す、②録画などをみてもらって、そのまま評議に入る、ということになります。
いずれにしても、最後の判決の段階で裁判員は、再び被告人の前で顔をさらすことになります。
裁判所がどのような決定をするのかということになりますが、もしかすると検察庁に対し、除外請求するよう打診したのかもしれません。

裁判員制度の根幹が揺らいだのが今回の事件です。
最高裁が裁判員を守れと指令を出す 公用車での送迎 後がない裁判員制度

このような事件を受けて、裁判員経験者が本音なのでしょうが、このような意見には少々、驚かずにはいられません。
<裁判員意見交換>「顔が分からないように」要望相次ぐ」(毎日新聞2016年7月6日)
「福岡市で開いた会合には、昨年9月〜今年5月、地裁で裁判員を務めた男女7人が参加。法曹三者だけでなく、記者から質問をする場面もあり、「声かけ事件を受け、どのような感想があるか」などと聞かれた男性(45)は「後で声をかけられないよう、裁判員の前にマジックミラーを置くなど、傍聴席から顔が分からないようにしてほしい」と語った。」

 マジックミラーを置いですか。
最初にこの表題を読んだとき、私は、イスラムテロリストがやっているように頭から袋のようなものをかぶり目だけを出している姿を想像してしまいました。
マジックミラーも似たり寄ったりのものです。
傍聴人も見られないようにですか。
以前から言われていますが、外国人の事件(組織的な密輸絡みの事件など)などでは通訳人が傍聴席から外国語で脅されるなどという話も聞いたことがありますし(小声で外国語で被告人に不利な通訳をしたらわかっているんだろうなという具合)、暴力団関係者の事件以上に怖いかもしれません。
別に暴力団に限られません。

 先般、バレエの講師の指を切断した事件がありましたが、傷害事件では裁判員裁判の対象ではありませんが、このような事件の被告人の事件を担当することだって、考えようによってはこちらの事件の方が怖いかもしれません。
粘着質の被告人であればあるほど、恐ろしいとも言えますし、実際に裁判員に食って掛かった被告人もいました。

 しかし、そこまで守られなければならない裁判員ってどれほどまでに偉いんでしょう。国家のための任務を遂行する選ばれた人たち、というところでしょうか。
随分とお客様扱いをもしていましたし、制度としては、はっきりと歪んでしまいました。

 さて、それでもなお国民の側に裁判員制度を存続させたいという決意はあるのですか。
最初からそのようなものはありません。出頭率の低下が下げ止まらないことが全てを物語っています。
だから「公用車で送迎などと場当たり的なことで対処しようとしているのですから、もういい加減に制度の限界を認めて廃止すべき時期に来たということを関係者には自覚してもらいたいものです。

 このように悪あがきのようなことを言っている人は滑稽ですからあります。
【西日本新聞6/18】現代法学部大出良知教授が、裁判員制度の「除外決定」について見解」(東京経済大学)
「大出教授は、裁判員裁判が対象の事件を裁判官のみで裁く「除外決定」の適用を緩和することについて反対の立場を示し「一度範囲を広げれば、どんどん拡大する可能性がある。国民が裁判を担うという制度の意義が薄れる」

 最後の一兵まで戦えと絶叫している帝国陸軍の醜態と全く同じです。494489

 

 

 

 

投稿:2016年7月10日

米軍属による殺人 裁判員裁判の東京地裁への移転を求める 

裁判員裁判の公平性が問われている

弁護士 猪野亨

下記は「弁護士 猪野亨のブログ」7月4 日の記事です。
猪野弁護士のご了解の下、転載しております。

    沖縄県うるま市で起きた米軍属による女性に対する殺人事件が那覇地裁に起訴されました。
殺人ですから裁判員裁判になります。
この裁判員裁判に対し、被告人、弁護人が最高裁に対し、東京地裁への移転を求めています。
米軍属、管轄移転求める 「公平な裁判できない」 沖縄の女性会社員殺害裁判」(産経新聞2016年7月4日)
「弁護人の高江洲歳満弁護士が記者会見で明らかにした。シンザト被告が「反基地感情を自分1人で背負えない」とし管轄移転を希望したという。
請求書によると、沖縄で県議会や全市町村議会が抗議決議を可決した点に触れ「県民は悲しみを共有し、心は憎悪で凝り固まっている」と指摘。裁判員に選ばれる県民が「厳罰に処すべきという予断を持ち、公平な裁判をできない恐れがある」とした。

 刑事訴訟法では次のように規定されています。
第17条 検察官は、左の場合には、直近上級の裁判所に管轄移転の請求をしなければならない。
一  管轄裁判所が法律上の理由又は特別の事情により裁判権を行うことができないとき。
二  地方の民心、訴訟の状況その他の事情により裁判の公平を維持することができない虞があるとき。
2 前項各号の場合には、被告人も管轄移転の請求をすることができる。

 沖縄では、この米軍関係者の犯罪に対し、怒りに満ちあふれています。当たり前のことです。
このような沖縄県民から裁判員が選任されたらどのような判決になるのか、そこが問題とされています。
被告人が刑事裁判の中で一番、重要な裁判の公平が害されるのではないかと危惧しているのは当然のことです。
マスコミからは時折、民意を反映するのが裁判員制度などと言われることがありますが、全くのデタラメです。
民意によって裁けなどということが言われ始めたのは、裁判員制度の導入が決まってからです。
裁判員制度の導入を提言した司法制度改革審議会意見書(2001年6月)は、陪審制を主張した中坊氏らと官僚司法制を守るという立場との衝突の中で、突如として出来上がった制度に過ぎず、官僚司法制度は温存し、国民を裁判員という形で統治に組み込むために創設されたものです。
民意の反映とか市民感覚などというのは後からとってつけたマスコミの造語です。
もし市民感覚が大事だというのであれば、沖縄県民の怒りをこの裁判員裁判で遺憾なく発揮してもらえば良いことになります。
これを理由にして管轄を移転するということになれば裁判員制度の自殺行為ともいえます。

 しかし、このまま那覇地裁で裁判員裁判を実施することが本当に公平だと言えますか。
少なくとも被告人がそのように思えないということは無理からぬことであり、それでは裁判の正当性にも疑問符がつきます。

 もっとも東京に移転させたからといって東京の裁判員が担当すれば公平かといえば、それも違うでしょう。
この問題は担当する裁判員によって差が出るということにあります。だからこそ「民意」でも何でもないのです。

 裁判員制度の弊害がもろに表れた事件として、この制度の現実を直視すべきだということです。

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投稿:2016年7月10日