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歴史は繰り返す?1930年の法律新聞を読む

1930年(昭和5年)6月28日に発行された『法律新聞』第3155号には、「大きな期待も外れ不人気な陪審制度」と題する記事が掲載されています。
記事によると、陪審制度実施後1年8カ月で辞退者が続出、陪審制度不人気の理由として、「国民の真の要求によって生まれたものではない」などの理由を挙げていますが、これって今の裁判員制度にもぴったり当てはまる言葉ですね。というわけで、1930年発行『法律新聞』の記事と2013年インコのお山で発行された『インコ新聞』の記事、時空を超えて一挙掲載。

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インコ新聞第3135号 2013年6月28日発行

「大きな反発どおり不人気な裁判員制度」
司法裁判史上破滅的な試みとして、各方面から非常な反発を呼んだ裁判員法は、実施以来、まる4年が過ぎようとしているが、制度定着どころか、ますます破綻の様相を強しているものの、当局は「概ね順調」と言い繕ってその現実を見ようとしていない。

 実施以前の世論調査では、やりたくない人は8割近くに上っていたが、当局では実施すれば支持されるものと見込んでいたようだ。
しかし、以後も、世論調査をするたびに「やりたくない」という人が増え、2013 年1月から2月にかけて最高裁が行った「裁判員制度に関する意識調査」でも「参加したくない」が41.9%、「あまり参加したくないが,義務であれば参加せざるを得ない」が41.9%と、「やりたくない」と思っている人は8割以上に上っている。

 さらに、裁判員の負担も大きく、裁判中に倒れる人や、裁判が終わっても車の運転ができず退職に追い込まれた人などがでて、ついには外傷性ストレス傷害になった元裁判員から国賠訴訟を起こされるに至った。

 どうして裁判員裁判が不人気なのかインコの見るところでは、
▽ 国民の真の要求によって生まれたものではない
▽裁判員が参加する前の公判前整理手続きで実質的に裁判の行方が決まってしまい、公判が始まると裁判員の都合が優先され、新たな証拠調べや証人申請ができない
▽1審の判決を重視せよとの通達で実質的1審制になっており、被告としては不安が多く、それよりも従来の3審制の方が良かったという気がする
▽裁判員裁判の有罪率は99.9%、さらには一部で求刑越えなどの重罰化が進むなどしている
▽国民の大多数は自分たちに負担をかける前に、高給取り(税金)の裁判官がまともな裁判を行えと思っている
▽裁判員裁判の努力は裁判官裁判の約10倍と言われている。
▽法律知識の相当ある者とゼロの者、さらには半可通の者も嫌がっており、「やってみたい」と言っているのは、「何がなんでも死刑判決を出したい」とか、「お金ほしいのでバイト気分でやりたい」というような興味本位の者ばかりであるので、早く廃止しなければならないというのが専門家だけでなく、国民の声となっている。clock2

 

陪審裁判の件数は、1928年は月16件、1929年は月12件、1930年は月6件、1931年は月5件である。

 

投稿:2013年7月24日