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インコのTシャツが大活躍

  まえだけいこ

市民のための刑事弁護を共に追求する会事務局
福岡市民救援会事務局  

 反原発運動していた福岡のKさんは、6月25日に、佐賀駅で、佐賀県警と福岡県警に、身に覚えのない傷害容疑で逮捕・勾留・起訴されました。(裁判は9月11日福岡地裁)
 その勾留理由開示公判では、たくさんの市民運動の仲間が集まりました。傍聴席は24しかなく、集まった人数は倍以上でしたが「遠くの人、入ってください。」、「親しい人が入って」と、微笑ましく譲り合いしていました。

 ところが、救援会の事務局が法廷に入ろうとすると、廷吏が走ってきて、「入れません」と言います。「なんでですか?」と問うと、「その赤いTシャツが管理規定違反になります」と言う。「なんで?どんな規定ですか?」「政治的メッセージは駄目です」「メッセージって、これは、すり切れて、もう、インコのイラストしか残ってないんだよ。問題ないでしょ。」「駄目です、裁判長が駄目と言っています。」「裁判長は見たの?もう一度聞いてきてよ。」

 すると、「OKです」。あれ~?
Tシャツの後ろには、「裁判員制度反対大運動」って書いてあったんだけどね(笑)。小さい文字だし、リュック背負ってたから問題ないかな? 

 「戦争反対」、「再稼働反対」、「強制するな」というメッセージTシャツ、私たちはスローガンTシャツって言うかな?こういうものの着用を理由に裁判所は傍聴人を締め出す。でも、根拠と言われる管理規定に、本当はきちんとした基準はないようだ。廷吏や裁判官の気分や趣味で、傍聴者を規制できる裁判所って前近代的でおかしいよね。

 だいたい、服装に押し付けがましい主張する裁判官は、訴訟指揮も厳しい。この日も、傍聴人が、ちょっと喋ったら退廷を命じた。抵抗したら監置もあり得そうな雰囲気だった。法廷の一番高いところに立つ裁判官って、神さまになったつもりなのかな~?

 こんなんで民主的な裁判ができるはずがない。裁判員制度という、彼らの非民主性を補完する「市民感覚」なんてーいらないよ!裁判員制度を解体せよ!

 なお、8月10日発行の『救援』第532号にも、この事件について書いた私の原稿が掲載されています。

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投稿:2013年8月20日