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三宅坂怨念百人一首 インコ謹賀私撰・第3篇(完)

小倉山荘」のおかきの詰め合わせをいただき、同封の『小倉百人一首全訳』をながめながら、心と胃袋とろける私・インコの妄想は平安の世の三宅坂に飛んで、トンデモないことに。都合36首、三十六計潰すにしかずってね、はい…。

68

心にも あらでうき世に ながらえば
民叱るべき  この制度かな

このつらい世の中、不本意なことにさらにこんな無茶が続いたら、民はきっと天に代わって叱りつけますよ、とんでもない制度はもう運の尽きだぞって。【何とも惨状院】

070

迷惑な 家を立ち出でて 来てみれば
いづこも同じ  むっとした顔

呼び出しはホント迷惑。断ろうと家を出て裁判所に来てみたら、誰も彼も同じように迷惑だ迷惑だという顔つき。この制度はとうとう秋の夕暮れの寂しさになりましたな【良識いっぱい法師】

072

音に聞く 最高裁の あだ権威
かたじけなくも  あほらしきかな

最高裁は権威あるところと聞いていましたが、とんでもないものでした。最高裁発の候補者名簿登載通知なんか、人びとはひれ伏すどころか生ゴミと一緒に捨てる始末。自分で自分の権威を汚す人たちっていったい何なんだろ。【言うぞ内心目茶奇異】

074

憂かりける 人を呼び出し 裁かせて
病得ずとは  思わぬものを

やりたくないと言ってるのに無理矢理呼び出して裁かせた訳だ。PTSDなどになるはずがないなんて思わなかったでしょ。あんた自身、裁判員が倒れたらどうするこうするなんて言ってたんだからね。【皆年寄りに聞け朝臣】

077

嫌がられ 皆に背かれ 裁判員
やめてもだれも  困らぬと思う

嫌がられて皆にそっぽむかれているこんな制度。やめても誰も困りません。ただただ喜ぶだけです。私はあなたとの中を割かれたら、お赤飯炊いてお祝いするって心に決めているんです。【すうっと通り過ぎて院】

078

裁判員 通う公判 なく声に
幾夜目覚めん  PTSDになり

裁判員となって公判にいやいや通った。証拠に出された被害者の悲鳴の録音が耳につき、何度となく目を覚ます毎日になり、あげくPTSDになってしまった。誰がこの責任をとってくれるのだろうか。【皆元悪いんだ】

084

ながらへば またこのごろや 問題が
憂し制度にて  民は怒りき

続ければ続けるほど問題が出てくるこの制度。いつまでやるつもりかと国民は怒っています。こればっかりは、つらい現在も後にはなつかしく思い出されるという昔の歌のような話にはなりませんぞ。【藤原今日終結朝臣】

089

この制度 絶えなば絶えね ながらへば
民の怒りも  ぶち切れぞする

この制度は廃止しかない、それも一刻も早くにです。このまま制度を続けると、まだ我慢している国民もみんなぶち切れちゃうよ。ホントそうなってもいいんかい。そういうのを司法の自滅っていうんでしょ。【常識ある内心王】

095

容赦なく 憂き世の民を 襲うかな
腹立つ御法  赤紙の来る

ただでさえ大変な生活をしている民を容赦なく襲うこの制度。腹立つ裁判員法によって、裁判所にこいという呼出状が来る。このような暴挙には、御仏の加護は決してありませぬ、天罰が下るだけです。【全大僧正慈しみのご縁】

097

来ぬ人を 無理に来させて 裁判を
させる立場に  身も困りつつ

来たくないという人を無理やりに来させてやらせるっていう話には、私たちはもともと賛成じゃなかった。それがいつの間にかこんなことになってしまった。はっきり言って本当に困っているんですよ。現場の裁判官は。【金輪際中止って言っていいか】

099

やるも憂し 止めるも難し この制度
世を思いつつ  保身思えば

続けることにはもちろん問題ありなのですが、さっさと止めるというのも難しい。みんなのことを思えば廃止しかないけれど、それを私が言う訳にはいかないんです。日々思い悩むこの身です。【言葉抑え医院】

100

奇巌城 古き司法を しのぶにも
なお情けなき  この制度なり

奇巌城とも言われる最高裁の建物を見るにつけ、以前の司法もとんでもなかったと思うけれど、それ以上に情けない制度を作ったものであることよ。古い建物の軒端に生えている忍ぶ草のように目立たず静かに裁く裁判にしたいものだ。【人徳捨てた院】

投稿:2014年2月10日