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「日本の司法の正統性」ってなぁに?-ご質問へのお答え

読書うさぎ:インコさん、「いま、最高裁は語りはじめます」ってか!? が、人気をよんでるわよ。ご同慶の行ったり来たりね。
ところで、この内容について質問が来てるわよ。

Σ(゚◇゚;) ヌオォ!?

001177:まず、「『いま、最高裁は語りはじめます』ってか!?」のタイトルはどこかで聞いたことがあるんだけど、元ネタはなにって。

Σ(*´◇`*)=3 (なんだ)ふー それはね、2005年11月、全国主要5紙に出た裁判員制度の全面広告のキャッチコピー「裁判は、語りはじめます」をパロッただけっちゃ。

001177:そしてとらっちさんからはicon6438555401559446337__005_normal
面白かったけん読んだばい。次号でここんとこをもう少しわかりやすく説明してお呉れでないかえ→「長い時間をかけて本業の裁判官たちが築いてきた事実認定や量刑判断が正しいものだということを叩き込もうという制度」
これ、インコさんが偉そうに後輩にうんちく垂れていたところよね。

バタバタ∑(; ̄□ ̄A アセアセ
あっ、にゃんこ先生、よろしくです。

1-e1397901201583:インコ君が聞かれたんじゃないのかね? まあよろしい。
 「正統な司法」の世界では、裁判所というところは、警察が下準備をし検察官がそれをまとめた結果に基づいて最後のチェックをし、「真実確定」の作業をする国の機関となっておるのじゃ
ところで、この国の裁判官たちは明治時代から、我が司法ほど間違いのないものはないというとんでもない自負を貫いてきた。悪の歴史じゃ。そして裁判官は、真実を見極める責任があるという理屈で検察官が主張してもいない事実まで究明する権限もあったのじゃ。
あの太平洋戦争の最中には、戦時緊急事態を理由に有罪判決の理由を具体的に書かなくても良いという変更まで行った。

001177:インコさん、黙ってるけど、そのあたりの歴史はインコさんも勉強してご存じよね。

1-e1397901276348:うるさい。きちんと復習するよい機会なんだから、黙って聞いているんだい。

1-e1397901201583:戦後、新しい刑事訴訟法ができて、検察官と弁護人が基本的に対等の関係になったとされた。裁判官は検察官の言い分をチェックするだけともなったのじゃ。しかし、裁判所の責任や権限に関する戦前の考え方が根底から否定されはしなかった。様々なところに戦前の裁判所の姿勢が残っているのじゃ。
だいたい、治安維持法やその他の様々な治安法令の執行の現場で、荒れ狂うこの国の司法の責任者たちは、戦後だれ一人戦争責任を問われなかったのじゃ。戦後間もない時期の重大冤罪事件といえば東北本線列車転覆事件(松川事件)が有名だが、幸いこれは確定判決に至らず、5度目の判決で無罪が確定した。このときの最高裁長官田中耕太郎は最後まで有罪に固執し、国民の裁判批判を「雑音」といい、現場の裁判官に「雑音に惑わされるな」と号令をかけたことで知られる。こういう裁判官の末裔が今、裁判員制度を推進して日本の司法の正統性を強調しているのじゃ。

1-e1397901276348:ということは、この司法の歴史を恥ずべき過去とはみずに、日本の司法は結局正しかったのだと言い募る結果となったのですね。

1-e1397901201583:そのとおりじゃ。ところが、この国の状況がおかしな方向に進んでいるのではないかということに多くの国民が少しずつ気づき始めた。そして彼らも国民が気づき始めたのではないかと思い、そのことを恐怖した。このため「日本の裁判官は、明治以来百年、正しい歴史を築いてきた」ということを国民に改めて教え知らせ、この国の正しい司法の歴史を今度は自分たち自身が直接担っていくように国民を教導しようとしたのじゃ。みんなにその狙いが気づかれたらサイコ-にまずいが、この制度で裁判官も一生懸命やっているんだと思う国民をなんとか増やしたい。それが裁判員制度の狙いということなのじゃ。

1-e1397901276348:だから、「ホンネで言えば国民本位もへったくれもない」とインコは言ったんですよ。インコの言ったとおりでしょ!

読書うさぎ:・・・(呆れてものがいえない)

 

投稿:2014年5月10日