~裁判員制度はいらないインコは裁判員制度の廃止を求めます~
裁判前のマスコミによる写真撮影時間は2分、判決言い渡しはそれよりはるかに短いたったの15秒。
「原告の訴えを棄却する。訴訟費用は原告の負担とする。裁判員制度は合憲と当裁判所は判断します」それだけ言うと、そそくさと退廷。「物言えば唇寒し秋の風」とでも思ったのか、ともかくこの場に1秒でも長くはいたくないという感じ。Aさんの深刻な肉体的・精神的ダメージを認めながら、裁判員は苦役でないと判断したというのだから、当然と言えば当然かも。
そして、気のせいかもしれないけれど入廷してきたときから何となく右陪席が辛そうな顔をしていたような。それは「原告を勝訴させて自分の出世の道は閉ざされた」か、「裁判員制度なんてもので、原告が苦しみ、それを救済できない自分」かどっちかなと。写真撮影が終わった直後の裁判長の顔を見たとき、あぁーこれは後者だなと思ったら案の定でした。
ところでわたくし、裁判の傍聴経験は数えるほどしかなく、判決言い渡しを傍聴したのは初めて。良い経験になりました(棒読み)。
潮見直之裁判長は36期、裁判官21年目、北海道出身で東北大学卒業、右陪席は59期、裁判官8年目、その差なんと23年。左陪席はしらーっと平気な顔をしていても当然で、裁判員制度は存在するものとして司法研修を受けてきた坊や。
ところが、裁判長と右陪席は民事担当だから裁判員制度なんてものは詳しく知らなかったはず。このことは第2回口頭弁論で、裁判長がうっかりかどうかは知らないけれど「裁判員法の立法時には刑事裁判の在り方への批判があってこの法律ができたはず」なんてトンデモ発言をしていたことからも分かります。右陪席はもしかしたら裁判員制度ができて刑事裁判はトンでもないことになっていて、その煽りで予算も人も削られた民事も大変で、しかも裁判員経験者は気の毒で・・・と思ったかもしれない。
まあどちらにしても裁判官8年目と任官してまだ1年と8カ月目の新人君と、そして21年目のベテランととなると、 ベテランがリードし、もしかするとベテランが判決文を書いたのかも知れませんね。
潮見裁判長は「裁判員制度に対し初の違憲判断を下した」という「栄誉」よりも、右左2人の「出世」を選んだということでしょう。部下思いの良い上司ですね(棒読み)。
投稿:2014年10月1日