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アベペテン政治の手口をつかんだ

東京都 アベ政治を許さない一市民

 9月18日、戦争法が参議院で可決されました。私は、満身の怒りに震えながらその報道を聞きました。折も折、ある同人誌に、インコさんが「インコは考える 裁判員制度と安全保障」というタイトルで投稿しているのを拝見しました。

 私は、これこそ裁判員法にからめて見たアベペテン政治に対する極めつきの告発文だと感じました。同人誌をご覧になれる方は少ないと思い、このウェブをご覧になっている多くの皆様にご紹介したく、投書をさせていただきました。

へ?(介入独白)ちょっとドキドキするんだよなぁ、こういうのって。とりあえずお任せするしかないけど、お手柔らかにお願いします。

 しかし、インコさんの文章を私の主観でまとめてしまうと、無責任なしろものになるおそれがあります(きっとあります)。それほど長くはないので投稿の全文を紹介させていただきます。

1-e1397901276348ホッ。

 安保法制=戦争法案が衆議院で強行採決され、8月下旬現在、参議院の審議が続いている。
 集団的自衛権の行使も場合によっては容認されるという安倍政権の憲法解釈に立つと、現憲法下で徴兵制を導入することも可能になるのではないか。国会で追及された安倍首相は「憲法18条が禁じる『意に反する苦役』に該当するから徴兵制の導入はあり得ない」と答弁した。

 彼らはこの理屈を本当に完徹するか。場合によっては徴兵制も容認されるという話になっていかない保証はあるか。
ある日、政府は徴兵制導入の閣議決定を行う。「絶対にない」と言っていたのはフルスペックの徴兵制で、限定的な実力行動に限る徴兵制は合憲だという解釈は成り立つと首相が言明する。内閣法制局長官もそれでよいと答弁する。そして関連法の新設や自衛隊法の改正などを一気に行う。徴兵制は憲法の禁じる苦役にあたると主張する訴訟が提起される。司法の出番である。

 砂川最高裁判決を巡る田中耕太郎とこの国の政府の関係を引くまでもなく、政府と仲のよい最高裁が合憲のお墨付きを与えれば、何の造作もなくその目的は達成される。最高裁はなんと言うか。
それを占うのが「裁判員は苦役ではない」という2011年11月の裁判員制度合憲判決だ。この最高裁の解釈に立つと、徴兵制も苦役ではないという解釈がそれこそ苦もなくできることになる。

 最高裁は「民主主義を国是とする国家においては、司法への国民参加は国民が自らの問題として自発的・意欲的に取り組む課題になり得る」と言った。この「司法」を「安全保障」に置き換えれば、徴兵制は苦役ではなくなると判断され得るだろう。

 「国民の司法に対する理解と信頼を強める」と称して裁判員制度は登場し、罰則付きで呼び出しておきながら、「苦役ではなく、権利のようなもの」と言ったのが最高裁である。となると、「国民の安全保障に対する理解と信頼を強める」ために「限定的」な徴兵制が登場し、免除される場合もあらかじめきちんと整備しておけば、「他に方法がなく最小限の実力行使をするのは平和擁護という国民の願望を実現するもので、苦役とは言えない」ということにもなろう。

 国会審議の中では「短期間で入れ替わる徴兵制では精強な自衛隊は作れない」などという欺瞞的な議論もあった。何を言う。太平洋戦争で日本が負けたのは徴兵制のためだったなどという議論は聞いたことがない。「防衛活動は簡単です、プロでなければならないなどということは決してありません」と言うはずだ。

 「働いて 耐えて笑って ご奉公」とか、「国策に 理屈は抜きだ 実践だ」(どちらも1941年)などという戦時標語が登場しないように、私たちの最大限の緊張が今問われている。

 アベファッショ内閣は、集団的自衛権を行使できるようにする安全保障関連法を無謀にもかすめ取りました。野党からも学識経験者からも「違憲」が指摘され、各種の世論調査でも反対が賛成を大きく上回るなか、政府・与党は反対の声を踏みにじりました。

 憲法9条の解釈を根本的に変え、海外での武力行使を可能にする戦争法制が成立したことで、自衛隊の役割は根底から変わります。その時政府は、どういう言い方で再びみたび国民を騙すか。

 最大・最強の武器は「フルスペック」論でしょう。これまで長期にわたって集団的自衛権は違憲だと言って来たのは「フルスペック」の集団的自衛権のことであり、どうしようもない極限的な場合の限定的な自衛権行使まで禁止すると憲法は言っていない。国民の生存が究極の危険にさらされたら限定的な武力行使は認められる。そういう理屈の立て方をどこまでも広げて行くのです。

 徴兵制も非核三原則も非正規雇用も、「極限的なケース」の場合は例外が認められる、そういう場合までの禁止はされていないという判断基準を導入すれば、これまでやれないと言って来たたいていのことは今後はやれることになります。「やれないと言っていたのはフルスペックの場合のことで、限界的な場合は想定していなかったのだ」と言えばすむからです。

 ですが、今回の暴走議決が確実に生んだのは、アベ政治がペテンと欺瞞に満ちたものだということを多くの国民が知ってしまったことでしょう。そのことは、アベ政権が突き進もうとしている改憲に反対する勢力をかつてなく強化してしまったことを意味します。これからは私たちの本当の出番です。073300

 

 

 

投稿:2015年9月20日